石けん作り

苛性カリを買いに行く
初めて苛性カリを買ったのは2003年。
この頃、石けん作りに関する本が何冊も出て、石けん作りのサイトも多くなった。
ほとんどが苛性ソーダで作る固形石けんの情報。
その中でちらほらと液体石けんの情報もでてきました。
ネットで調べて見ると、液体石けんは苛性カリで作ることがわかった。
固形石けんでは、熱を加えないで作るコールドプロセスが主流。
それに対し、液体石けんは加熱して作るホットプロセス。
固形石けんは、完全に鹸化させないで一部を油脂のまま残す。
でも液体石けんは100%鹸化させる、油を残さない。
これなら、苛性カリを買ってくれば、油も道具もあるから作れる!
苛性カリは薬局に売ってあり、苛性ソーダ同様に印鑑が必要とのこと。
なので、印鑑を持っていつも苛性ソーダを買っているドラックストアに出かけました。
「苛性カリありますか?」「ありません。」...ならば「取り寄せてもらえますか?」
「できません。うちでは取り扱っていません」...。他の薬局でもきいてみたが、ない。
苛性ソーダはあっても苛性カリは置いていない薬局が多い、ということがわかりました。
参考にしたサイトでは、苛性カリは薬局にあるという情報しか載っていなかったので、苛性ソーダ並みに簡単に手に入ると思っていました。
だからかな、液体石けんを作っている人(サイト)が少ないのはと思いました...液体石けん作りの本(和書)もまだなかったし。
ネット上で調べていくとやはりいました、苛性カリを探してさまよっている人たちが。
掲示板に、苛性カリがある薬局を尋ねる書き込みが複数ありました。
やっぱり難しいんだなぁと見ていると、偶然にも買いに行けそうな場所にある薬局名があがっていました。
その薬局は知らないけれど、その辺ならばわかる!はずと、出かけました。
すぐに薬局は見つかりました。しかし、小さい、古い...。不安になりました、こんなところにあるんだろうか?
中から薬剤師らしきおばちゃんが一人でてきました。
苛性カリの有無を尋ねると、取り寄せになるとのこと。
苛性ソーダなら今あるよ、苛性カリは高いよとも言われた。
いやそれでも苛性カリがほしいというと取り寄せてくれることになりました。
後日、苛性カリが届いたと電話があったので印鑑と財布を持って取りに行きました。
行くとすぐに苛性カリを出してくれて会計を済ませて終わり。
...印鑑は?
結局、印鑑を押すこともなく、書類への記入もしなかった...いいのかな?
苛性カリには不要なのか??
それともこの薬局だけ???
買った苛性カリは、粒状で500gボトル入り1200円くらいでした。純度は85%。
試薬用なので高くなるようです。
ただ印鑑不要だったのは謎。苛性ソーダと同じ危険な物のはずなのに。

苛性カリをまた買いに行く
以前買った苛性カリがなくなろうとしています。
また買いに行かなくては。
が、県外に引っ越してしまい、以前買いに行った薬局は遠い。
またも苛性カリを扱っている薬局探しからスタートです。
まずは、以前情報を得た掲示板へ行った。
残念ながら、そこには行けそうな範囲の薬局の情報はありませんでした。
ネットでも検索してみましたが、それらしい情報は見つかりませんでした。
薬局に電話をしてみることにしました。
電話帳を見て、自転車で行けるところをリストアップ。
そして、家に近い所から順に電話してみました。
1軒目。苛性カリというより、水酸化カリウムと言ったほうが通じやすいと聞いたので、
「水酸化カリウムを探してるんですが、ありますか?」といってみた。
すると「そんなものどうするんですか?」
危険な物ってわかってるのか、そんな危険な物を買おうとするなんて、というような感じの答えが返ってきた。
非難するような警戒するような回答だったけれど、それって苛性カリを置いてるということ?
1軒目でヒット?!と期待が大きくなり、思わずそれに答える声に力が入った。「石けんを作ります!!」
ところが返ってきた言葉は「ありません。」......危険物を扱えない薬局なのでといわれてしまった。
だったら用途をきかないで...
期待してしまったので、その分ショックも大きくなった。
落ち込んでいてもしょうがないので2軒目。
「はい、○○薬局です。」と女性の声。
「水酸化カリウムを探してるんですが、ありますか?」というとその人はわからなかったらしく別の人(男性)に電話を代わった。
もう一度尋ねてみると「ありません」
ならば「取り寄せは?」というと
「それもできません。」
今度もダメかと「ありがとうございました。」と電話を切った。
短い必要最低限のやりとりで通話時間は1分くらいだったかな?
「ある?」「ない」という会話だけで、1軒目みたいに怪しまれるようなこともなく、むしろスッキリ。
よし次にいこう!と気合いが入った。
3軒目。
「はい、○○薬局です。」と女性の声。
「水酸化カリウムを探してるんですが、ありますか?」というとその人もまたわからなかったらしく別の人(男性)に電話を代わった。
そして「炭酸カルシウム?ですか??」...最初の方は苛性カリそのものを知らなかったのか、私の発音が悪いのか、炭酸カルシウムと聞こえたらしい。
もしかしてここでは苛性カリを売ったことはない? だから知らない?
ここも期待薄かと思いつつ、もう一度尋ねてみた。
すると今度は何に使うのかと訊かれた。「石けんを作る」と答えると、それは固形か液体かといわれた。
なので「液体」と答えると、また訊かれた。
水酸化カリウムを使ったことがあるかと。なので「ある」と答えると、「メーカーに在庫があるか問い合わせてみます。」といわれた。
電話を切りしばらく待っていると電話がかかってきて、来週入ります、印鑑と免許証を持って来てくださいといわれた。
3軒目でヒット!! 翌週、印鑑と免許証を持って買いに行きました。
印鑑は押したが、免許証の提示は求められませんでした。
3軒目で見つかったのは予想より早かった。
リストアップしていた薬局は7〜8軒。でもこの程度では見つからないかもと思っていました。
十数軒電話をかけなければ見つからないかもしれないと思っていたので、うれしかった。
買った苛性カリは、粒状で500gボトル入り990円でした。純度は85%。
以前買ったメーカーとは別の物で、少し安かった。
今度は身分証は不要でしたが、印鑑は押しました。

苛性カリを買うには
私が住んでいるところは大きな街ではありません。
でもリストアップした薬局7〜8軒は近くにあり前を自転車で通ったことがある所ばかり。
近くにあって存在を知らない薬局もまだいくつもあるかもしれません。
薬局が多いのです
じゃあ苛性カリを買えるところがたくさんあるかと、そうじゃない。
苛性カリを扱うには権利(?免許?)が必要で、それにはある程度お金がかかるらしい。
お金はかかるが、利益はあまり望めない(らしい?)ので、最近新たにできた薬局は扱っていないところが多いという噂です。
今回買いに行った薬局は、見た目は古くなかった。
なんだ新しい薬局にもあるんじゃないかと思ったが、隣にある病院はちょっと古い感じ。
なので薬局の建物は古くないが、薬局自体は古くて以前からあったのだと思いました。
苛性カリを探すときは、見た目が古い薬局、あるいは薬局は新しい感じだが隣にある病院が古いなぁという所が確率が高いのではないでしょうか。