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肌と常在菌
菌は大事!? 菌は大事!?
本屋である本を立ち読み(申し訳ないけど、買ってません)
肌を美しくするには常在菌が必要、というようなことが書いてある本でした。
常在菌...文字通り、そこら辺に常にいる菌のことです。 でも、『菌』ってきくと何だかイメージが悪い。 これがいると、肌が荒れそうだし、汚くて臭そう!?
読みすすめていくと、常在菌には肌を守る『善玉菌』のようなものと、悪い影響を与える『悪玉菌』のようなものがあるらしい。 『善玉菌』がたくさんいれば、美肌になるという話になりました。
肌を清潔にしようとして、洗いすぎると『善玉菌』がいなくってしまう。 だから、『善玉菌』を守るために洗うのは、ほどほどに...そして、『善玉菌』を増やすために乳酸菌パックを...と続く。
乳酸菌(ヨーグルト)でパックすると、本当に常在菌(の中の善玉菌)が増えるのか? と思ったが、とりあえずその疑問は置いておいて。 気のなったのは、常在菌。 そして、私の子供の頭。
子供は、2005年春生まれです。 昨年(2008年)、3歳になった子供は、頭を痒がるようになった、そして頭から臭いもする。 なぜ?
赤ちゃんの時から、石けんで洗っていた。 当初は固形の石けん(シャボン玉や手作りのオリーブ石けん)で。 その後、液体石けんに変えました。 使ったのは、パックスナチュロンや手作りのカリ石けんでした。 泡で出てきて、すすぎも楽で、髪も固形ほどきしまないし、快適、と思っていました。

ところが、子供は頭が痒いといい、頻繁に掻くようになった。 臭いもする。 夏には、洗った直後から臭うし、さらに痒がるようになった。 夜、寝ながら、頭を掻くほど。
原因を考えた......以前と違うのは液体石けんを使っていること。 液体石けんは、固形よりも洗浄力がおちるらしいから、これが原因か?! つまり、頭皮をきれいに洗えていないから、痒くて臭い!?
早速、液体石けんで2度洗い。 ニオイはとれたし、痒がらない。 よし、解決と思ったが、翌日の日中には痒みと悪臭が戻ってきた。 1日ももたない。 やっぱり液体じゃだめなのか? 今度は、以前使っていた固形石けんでシャンプーした。 その結果、髪がいつもよりボサボサになっただけで、痒みや悪臭はあまり変化がなかった。
もしかして、石けんの成分が頭皮に残っていて、それが悪影響を及ぼしているのかと思い、念入りにこれでもかというくらいお湯で流してみた。 あるいは、リンスの濃度が足りないのかと、クエン酸を増やしてみた。 が、一向に良くならない。 なぜだ?? 気温の高い季節になったからか、それとも皮脂の分泌が異常に多い子なのか?? 毎日、しっかり洗っているのに、まるで頭を全く洗っていない子のようじゃないか...
3歳の誕生日、ビデオに映っているのは、頭を掻きむしりながら、ケーキを食べている子供の姿だった。 かわいそうで、涙がでそうになった...。
いや、やっぱりおかしい。 毎日洗っているのに、痒くて、くさいなんて。
そんなときに出会ったのが「肌には常在菌が必要」という言葉。 もしかしたら、子供の頭皮は洗いすぎで、良い常在菌(善玉菌)がいなくなり、悪玉菌が大繁殖しているのでは!?
もしそうだとしたら、洗う回数を減らさなければ...2度洗いなんてとんでもない。 そう思ったころ、季節はすでに冬。 洗うのを減らすには良い季節。 汗をかくことが減るし、外出の機会も減る。 子供なのでよく風邪を引くから、頭を洗えない日もある。 それで、ときどき洗わない日をつくった。
始めた当初は、臭ったし、痒がった。 が、徐々によくなってきて、洗う回数も少しずつ減らせるようなった。 春になるころには、3日に一回の液体石けんによる洗髪で、かゆくない、臭わない状態になりました。
原因は、予想通り私の「洗いすぎ」でした。
今年の春、4歳の誕生日には、頭を気にすることもなく、うれしそうにケーキを食べる姿を見ることができました。 よかった...

この春から、インドのハーブ シカカイというもので頭を洗うようになりました。 そして子供の体を洗うのに石けんを使うのをやめました。 7ヶ月以上たちますが、臭いがすることもなく快適に過ごせています。 もともと肌が乾燥気味だったので、うちの子に石けんは不要だったと思います。
乾燥肌だったにもかかわらず、石けんを使い続けていたのは... 私が、肌は石けんで洗うのがよいと信じていたから。 そして、専門家の指導がいつもそうだったから。
産院での沐浴指導で、石けんを使って洗ってください。 初めは慣れなくて難しいかもしれないが、それでも2日1回は石けんを使うように。 つまり、毎日石けんを使うのが望ましい。
肌が乾燥し始めた秋、小児科で、普通の固形石けんで優しく洗うようにと指導された。
肌ががさがさで痒くて眠れなくなった冬、皮膚科で、普通の石けんで洗うように。 おすすめは、牛乳石けん。 赤でも青でも良い、とくかに石けんで洗うように指導された。
使っていたのは、いわれるまでもなく無添加の固形石けん。 シャボン玉石けんや手製のオリーブ石けん。
専門家にそろって同じ指導をされ、さらにそれが正しい、間違いないと信じこんでいました。 専門家の意見よりも、子供を見るべきでした... そうすれば、痒くて眠れないとか、頭が痒い臭いということにはならなかったかもしれない。

最近、思い出したことがあります。
以前、仕事で古い新聞を見る機会がありました。 どこの新聞かは忘れましたが、昭和20年代の新聞だったと思います。 漫画はサザエさんが載ってました。 そして、シャンプーの広告が載っていました。 その広告には、週に一度はタマゴシャンプーで洗いましょう、というようなことが書いてありました。 もしかしたら卵シャンプーだったかな? 成分の表示も、商品の説明もないので、どんなものかわかりません。 が、別に卵がたっぷり入っているとか、卵で洗うというわけではないと思います。 この時代だと石けんなのかな?
この広告を見ると、この当時は、髪を洗うのは週一回未満だったのか? それとも、別の何かでもっと頻繁に洗っていたのか? でも、他の物で洗っていたとしても、今ほど洗浄力のある物で洗っていたとは思えない??
この広告を見たころは、週1回しか洗わないなんて、おそらく当時の人は...... と嫌な想像をしてしまいましたが、今になれば、現代の人が神経質に洗い過ぎなのだろうと思います。
毎日、しっかり頭を洗っているのに痒いとか臭いという人は、一度『洗いすぎ』を疑ってみてたほうがいいかもしれません。
肌と常在菌 2
その後... その後...
それから4年経ちました(2013年)
子供は8歳になりました。 そして、一昨年(2011年)、二人目が生まれました。
上の子のときは洗いすぎでしまいました。 今度は同じ過ちは犯すまい! 今度こそは...
それでも、新陳代謝がいいといわれる低月齢の乳児に、石けんを使わないという選択にドキドキしました。
退院して1週間の間に、頭を2度だけ石けんで洗いました。 やっぱり怖かったんです、脂漏性湿疹が心配で。 皮脂の分泌が盛んな時期に、お湯だけで洗うなんて、ひどい親...!?
ところが、下の子のお肌はきれいでした。 むしろ石けんで洗っていた上の子のほうが、脂漏性湿疹がありました。
脂漏性湿疹は、皮脂の分泌が非常に活発なため起こる。 分泌された皮脂が肌表面の常在菌を異常繁殖させたり、空気中の酸素と結びつくことでさらに強い刺激となることもあるという。 なので、対処法は、石けんでせっせと洗って清潔にということになります。
石けんを使っていた上の子は、脂漏性湿疹ができ、使わなかった下の子は、できなかった。
体質に左右されるとのことですが、しっかり洗わないから脂漏性湿疹ができたとは限らない。 もしかしたら、これも洗いすぎで常在菌が悪さしたためかもしれません。
現在(2013年)、上の子(8歳)は、ハーブシャンプーを続けています(インドのハーブです)。 下の子(2歳)は、新生児のときから習慣でお湯のみで洗っています。 世間では、お湯だけで洗髪するのを湯シャンと呼ぶ...私は何度挑戦してもあっという間に挫折してしまいます。
下の子は、頭皮から過剰に皮脂がでないのだろうな... 楽でうらやましいなぁと思っていました。
しかし、今年の夏、下の子の頭が臭くなってしまいました。 上の子のような強烈な痒みというのはないようですが、臭う。
こ、これは...お湯だけで洗っているのだから、今度こそ洗いが足りない!? 頭を、念入りにお湯でもみ洗い。 でもお風呂を出るときから、もあ〜と漂う悪臭。 やっぱり2歳児をお湯だけで洗うなんて正気じゃない!? それならばとハーブシャンプーで洗ってみたが...変わらない。
どうしよう? このままでは、また悪臭と痒みに悩まされる日々が...
原因、対策を探してネットをさまよい......見つけた。
原因は、洗いすぎ! 対策は、頭皮に油を!
お湯だけでも、洗いすぎになることがあるという。 洗いすぎで、皮脂を奪いすぎているので、対策は、頭皮に油をすりこむのだと書かれていました。

洗いすぎ!? そ、そうなんだろうか?
迷いつつ、ホホバオイルを1滴手に取り、子供の頭皮に塗った。 また1滴とりヌリヌリ。 洗いすぎなんてと思いつつ、恐る恐る5滴ほど塗った。 その後、お風呂でいつも通り湯シャン。 しかし、変わらない...やっぱり違うのかもしれない...もっと洗わなくては... と思ったが、2、3日後、臭いが激減。 ゼロではないけど、明らかに違う。 それからは、臭うときには数滴、そうじゃないときは、1滴ホホバオイルの塗りました。 それも毎日ではなく、時々、気まぐれのように、頭髪を中心に。
こうやって今年の夏が過ぎました。
以前から、お湯だけで洗っていても、髪がパサついていました。 そんなときには、頭皮につかないように注意しながら、髪先だけにホホバオイルを1滴つけていました。 しかし、髪だけではなく、頭皮にも油が足りなかったようです。 皮脂が奪われ、またも常在菌が暗躍...
上の子はハーブシャンプー後、髪を乾かす前に1滴ホホバオイルをつけていました。 ハーブで洗っているからだけではなく、オイルをつけているから状態をキープできていたのかもしれません。
今度こそ、洗い過ぎないぞと思っていましたが、またやってしまいました。
今回の教訓。
お湯だけでも毎日洗えば洗いすぎ、になることがある...
皮脂は大事だよ...敵じゃないよ、うまく付き合え!